空所という状態

物を減らしていく中で、少しずつ見えてくる状態があります。

それは、何もない状態というよりも、

余計なものが静かに取り除かれた状態です。

部屋の中にある物が減っていくと、

空間そのものが目立つようになります。

けれどその空間は、ただの空白ではありません。

必要なものだけが残り、

それ以外が自然と離れていった結果としての状態です。

私はこの状態を「空所」と呼んでいます。

それは、欠けているという意味ではなく、

過剰なものが存在しないという意味に近いものです。

物が少ないことで、

何かが不足しているように感じることもあります。

けれど時間が経つにつれて、

その感覚は少しずつ変わっていきます。

不足ではなく、静けさに近い感覚。

選ぶものが減り、

迷うことが減り、

考える負担が減っていく。

その結果として、

ただ「整っている」という状態が残ります。

私はこの状態に近づくほど、

物の量ではなく

「どう在るか」という感覚の方が重要になると感じるようになりました。

👉 空所とは、何もない状態ではなく、余計なものがない状態である。

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