長い間、私は何もしていなかったわけではない。
掃除をした。
物を整理した。
不要だと思った物を手放した。
そして、答えを求めて数多くの本を読んできた。
そのたびに新しい気付きがあった。
しかし、それでも完全には解決しなかった。
なぜなら、問題は単純に「物の量」だけではなかったからだ。
一時的に物を減らしても、また新しい物を手に入れる。
部屋を整えても、時間が経てば再び物が増える。
私は何度も同じことを繰り返していた。
そこで気付いた。
必要なのは、掃除の方法を増やすことではない。
物との関係そのものを変えることだった。
そんな時、私は「全捨離」という考え方に出会った。
そこで強く印象に残ったのは、具体的な方法論ではなかった。
「決めたことを徹底して実行する」という姿勢だった。
本人が師から言われたことを信じ、迷わず行動したという姿勢。
そこに私は大きな衝撃を受けた。
私はこれまで、多くの知識を得てきた。
考えも深めてきた。
しかし、最後に必要なのは知識の量ではない。
自分自身が決断し、その価値観に従って行動する覚悟だった。
物を減らすことは、単なる掃除ではない。
自分が何を大切にするのかを選ぶ行為なのだ。
この時、私は長年探してきた答えに、少しずつ近づいていた。
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